設計料は、デザイン料だけじゃない。
先日、東京にも営業所があるメーカーさんとのお話で、愛知の方は東京の方に比べて設計料を払うより、工事費に充てる方を優先される方が多いように感じられますねとお話伺いました。
建物や空間の質の向上は工事費だけではなく、設計料を払うことで向上すると考えていただけている東京と比べると、装飾的な感じで受け止められているのかもしれません。
設計事務所の現場監理とは、
図面通りに進められているか、使っている素材について、金物について、工法について、間違っていないかというチェックをしていきます。
また現場に入って、実際の空間を見ることで変更したい部分が出たり、気になる部分が出てきます。その場合に工務店への指示や補修、金額の折衝を行います。
現場監督が上記の全てを行えるかというと、そうとは限りません。
現場監督の仕事は、施主との打合せ、各工事の業者の日程のとりまとめ、各業者間の情報共有と確認のための施工図面の作成、工事費をいかに抑えて会社に利益を出すかという業者との折衝、近隣に対するケア(騒音や埃、ゴミ問題など)やることは多いでし、工事も管理も同じ会社内で行うことです。
普段使用する勝手のわかるものや、工法で金額を抑えてしまったり、業者まかせとなりがちな部分もあります。
また持ちつ持たれつの関係が出来上がっているので、厳しい目で見られないこともあります。
そのような中で質を高めていこうとするのは、容易なことではありません。
そこで施主の代理をつとめ、現場を監理するのが設計事務所です。
工務店は、相見積をすることで利益を抑え仕事を請けようとします。(工務店への直接依頼の場合、ライバルがいないからそこまで値引きすることはありません。)その抑えた利益を、建物や空間の質を向上させるために設計料に充てていただけます。
有意義な予算の使い方だと、ご納得していただけると思います。