図面があっても、監理をしないとイメージが崩れてしまう。
設計事務所の図面があれば、あとはどこの工務店が建てても同じように建つと思われているのではないでしょうか。
図面は、工事金額を見積もり、現場を監理するためのベースとなりますが、全てが記載できているわけではありません。
また現場監督が、その図面を全て理解しているかというとそうとも限りません。
技術的な部分については把握しているでしょうが、デザインの意図までは理解されていないことが多いです。
そこで、監理業務が重要となります。
突然ですが、白シャツが大好きなんです。よくまた白シャツ買うのと言われます。
例えば、白シャツで型紙が同じものだったとしても、ステッチや糸の色、ボタンの大きさや種類などにより見え方はさまざまです。ファッションと同じように、建築も細かいこだわりによって雰囲気が変わるものです。
以前、勤めていた事務所でクリニックの先生のお父さんが大工をされているということもあり、設計までで打ち切られたことがありました。
図面を読み取る方の感性により、建物の雰囲気が大きく変わってきてしまいますので、完成した姿はこちらの考えていた姿からは程遠い姿となってしまいました。
重要なのは、自分の意図するところをどれだけ汲み取ってもらえているかです。
打合せの中で食い違いを何度も感じるようなことがあると、それは現場に入ってからも続き、気持ちよく工事が進まない原因となります。